
自宅保管の品です。中身は大変美品ですが古いものですので、表紙や帯など若干の経年変化はございます。画像にもありますように、下部に数ページ、保管時の悪さからごく小さな折れがございます。ご理解頂ける方にご検討をお願い申し上げます。
ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌 神山典士
稀代のペテン師・佐村河内守の虚飾の真相!
18年間、ゴーストライターを務めた新垣隆の懺悔告白によって暴かれた、何重にも嘘に塗り固められた佐村河内守の虚飾の姿。二人の奇妙な共犯関係はなぜ成立し、誰もが騙され続けたのか―。テレビ、新聞、出版、音楽業界…あらゆるメディアを巻き込んで繰り広げられた壮大なペテンの真相に迫った渾身のノンフィクション。クラシック業界の恐るべき闇を告発する渾身のルポ。
目次
第1部 奇妙な出会い 二重人格 衝撃の告白(バランスの悪い会話;2013年の軋轢 その1―不協和音;2013年の軋轢 その2―大人は嘘つきだ;衝撃の告白)
第2部 二つの三角形 転機 メディアの饗宴(出会い 96年8月;とにかく大きなことをしでかしたい―S極・野望に満ちた男;貧しくても好きな道を歩む幸せ―N極・早熟な天才;交響曲第一番HIROSHIMA 最初の三角形の完成;二つ目の三角形の完成 障害児とのかかわり;メディアの狂宴;疑義まみれのNHKスペシャル)
第3部 説得 懺悔 虚構の上塗り(松本からのメール;謝罪と強弁 二つの記者会見;もう一人のゴーストライターを探せ;『ソナチネ』の行方は)
レビューより
佐村河内守という稀代のペテン師と、天才と賞賛されたほどの音楽的才能を持ちながら佐村河内のゴーストライターを約17年に渡って
務めてきた新垣隆。この奇妙な2人の「共犯関係」と、一連の騒動の全貌を明らかにした著作である。まず、佐村河内という男のあまりに
異様で奇怪な性格に呆然とさせられる。大法螺吹きで強烈な上昇志向の持ち主で、平気で嘘がつける男。自分を守る為なら土下座も泣き
落としも平然と行う一方、利用価値がないとみなした人間へは冷淡そのものの対応をとる。恫喝と自己演出と自己プロモートに関しては
天才的な才能があり、周囲の人々を巻き込みながら壮大な虚像を作りあげていった。一方の新垣隆は著者神山氏曰く「音楽バカ」で、
音楽さえできれば例え貧しくとも幸せだという無欲な才人。佐村河内は新垣のこうした才能と性格に目をつけて接近、ゴーストライティン
グを依頼するようになる。作品が発表できればゴーストライターでも幸せだと考えていた新垣だが、結局は佐村河内に巧妙に絡め取られ、
あやつり人形になっていく。その過程の描写はとてもスリリングだ。