
自宅保管の品です。大変美品ですが、古いもので経年変化はございます。ご理解頂ける方にご入札をお願い申し上げます。
戦争体験者が年々少なくなるなか,本書は,各界で活躍し,戦争体験を持つ41人による,それぞれの「戦後70年談話」を集めた.自身の戦中・戦後体験と戦後日本社会の歩みをめぐって,また現在の日本への批判と将来への提言等々,「次の世代に,いま,これだけは語っておきたい」というとっておきの言葉をお届けする.
■編集部からのメッセージ
戦後70年という節目の年を安倍内閣の下で迎えることになった日本.今年の8月に表明すると見られる「安倍談話」がどのようなものになるのか,国際社会からも注視されています.
一方で,戦争体験を持つ方々が毎年亡くなられています.「戦後80年」の時には,そうした人々の声を聴くことは,相当困難となるでしょう.
そこで,各分野で活躍されている,戦争体験を持つ1940(昭和15)年以前生まれの方々に,それぞれの「戦後70年談話」を執筆していただきました.自身の戦中・戦後体験,戦後日本社会の歩みをどう見ているか,現在の日本への苦言,将来への提言等々,「次の世代に,いま,これだけは語っておきたい」ことを存分に語っていただきます.
I
満州でソ連軍の侵攻をうけて 宝田 明
70年前の子供は今思う 中川李枝子
飢えと寒さと絶望の〈戦後〉を生き抜いて ちばてつや
「もう,ロールケーキは出せないんだよ」 高見のっぽ
平和がすべての基本 海部俊樹
悪夢が再来するとき 山中 恒
忘れないうちに,一言. 山藤章二
戦争を知らない大人たちへ 山田太一
病院で見つめた戦前・戦後 日野原重明
死の影の下に 梅原 猛
II
戦争ほど命が軽くなることはない 香川京子
卑怯であることを恥じない時代だからこそ 金子兜太
口を閉ざしてはいけない 奈良岡朋子
裸にされつつある日本国民 森村誠一
若者たちへ ジェームス三木
大阪~東京を生きた在日二世として 梁石日
悪夢のような 山田洋次
III
戦争が終わり,前座修業が終わった 三遊亭金馬
英語の楽しさを学んだ中学時代 神宮輝夫
文化国家へ 古在由秀
アメリカから今の日本を見て 入江 昭
自分の道を歩むために 上田閑照
面白いと思うことを全力で 益川敏英
戦後の若者たちの生き方から学ぶ 辰巳芳子
IV
憲法九条を変えてはならない 高畑 勲
反省だけならサルでもできる 丹羽宇一郎
「戦間期の思想」をもたない宣言を 保阪正康
戦後70年,沖縄からの問い 新崎盛暉
「81%」の人々へ――安保と沖縄 C.ダグラス・ラミス
日本の戦争の「復権」を許してはならない 不破哲三
「小国」に腰を据える 加納実紀代
政治家は過去と謙虚に向き合え 野中広務
杖るは信に如くは莫し
――まずは信頼される国になること 村山富市
V
戦後日本を生きて 五木寛之
「戦わない民主主義」の転換? 長尾龍一
「戦前80年」に目を向けよ 坂野潤治
消え去るのみか 半藤一利
自然への感性を失ってはならない 池田武邦
思考停止を憂う 野坂昭如
武力行使でなく,言葉の創造的機能による平和を 石田 雄
眠れない夜――「戦後70年」に思うこと 澤地久枝