
ヴェルディ 歌劇 マクベス DVD アルヴァレス グレギーナ スカンディウッツィ ベルティ 極美品 カンパネッラ バルセロナ リセウ大歌劇場 ロイド演出2004.3~4
マクベスのDVD アルヴァレスにグレギーナという豪華な顔合せで それだけでも見物 聴物ですが、全体としても 近年での同曲最高の成果ではないかと考えられる舞台です。以前は“上演の難しい曲”の筆頭だった “マクベス” が、東欧系のドラマティックソプラノの出現で このところ上演が頻繁になされる様になったのは幸いだと言えましょう。
何気なく見始めたのですが、すぐに “オヤァ どこかで観た様な…”。何のことはない キーンリーサイド主演のコヴェントガーデン盤と同じ演出でした。CG盤の収録は2011年6月で こちらリセウ盤は2004年3~4月。もともとが CGとパリオペラ座とリセウ劇場の共同制作で、プロダクション自体の初演は2002年6月のロンドンだとの事。リセウ盤の方がより初演に近い時期という事になる訳ですが、CG盤も演出の崩れは無さそうで 群衆の演技の徹底ぶりなどは寧ろ優っていて、両者とも甲乙つけ難い名舞台だと感じました。
それにつけても 名上演だと思います。音楽がそれほどまでに説明できてはいない部分まで(ちょっと映画的な詳細さで)微に入り細を穿っての視覚化がなされていて、その手並みは唸るばかりです。“魔女”がいつになく大活躍ですし、背景の“壁”を上げ下げして 手際良く場面を繋ぎ、“手紙”の経緯や バンクォー殺害の終始 彼の亡霊出現の過程まで 全て鮮やかに“絵解き”して見せて、舞台表現としてもエンターテインメントとしても一級だと感心しました(近年は “抽象的な演出”も“読替え”も盛んですが、設定まで変えてしまうと 音楽の性格まで変わらざるを得ないのは道理で…)。“帝劇”の豪華なミュージカルの舞台の様でもあり、台本に沿った再現としては“どストライク” で ファンタスティックな演出だと思いました。
アルヴァレスのマクベスは嵌まり役。ご本人の持ち味とシェークスピアの人物の性格が合体して理想的な再現だと思います。CGのキーンリーサイドも抜群に良くて 両者とも高度な演技で 対比も鮮明。ヴェルディバリトンを代表する曲ながら、他の諸役に比し かなり特異な 独特な役柄である事が理解されます。グレギーナのマクベス夫人も近年のベストでしょう。高音が上がりきらずちょっと不調かも…それでも“夢遊の場”は全力投球。“狂気”は薄いものの 各所に散りばめられたマクベスとの二重唱は迫力満点で見事(アリアの難しさもさりながら マクベス夫人の要諦は二重唱にあり…と私は考えます)。野太い悪女。カバレッタも何とかクリアで、CG盤の夫人がコロラトゥーラを全てスタッカートで歌っていたのとは対照的です。バンクォが文字通りの“上置き”の役目を果たして流石の出来。もうマクダフなど歌わないだろうベルティが…それも決して仕出かしている訳ではないが…今となっては貴重品。2人ともにCGの数段上。
カンパネッラの指揮は “急がず慌てず”の仕上り。要所でのパンチ力も期待したいところながら 万事“大人の風格”。全編 獅子奮迅のパッパーノとは好対照で、これはこれで可。
それ程に時間の離れていない同じ演出の舞台で、吊幕や道具の一部以外は異同なく 映像的にも同じに見える記録です。むしろそれ故に歌手や指揮の芸風の違い・対比は明瞭で、“古典物”を観る面白味が満載です。両者ともに良い成果なので 単独で観ても結構ですが、二つ並べて観るのも相応の贅沢で、味の違いを楽しむには絶好だと考えます。既にどちらかをご覧の方にも もう一方の鑑賞をお勧めしたいと考えます。
極美品です。本体 ブックレット ケースとも 開封時のまま綺麗で とても良い状態だと思います。それほどポピュラーでない曲のソースは供給が不安定です。極上の舞台の記録ですので、貴重盤だと考えられます。外盤 邦語字幕無し。
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