冒頭に書きましたように、エディット・ピアフ / Hymne À L'Amour を聴いて、鳥肌がたちました！もちろんエディット・ピアフの特別な愛好家でもありませんし、ましてや毎日聞いている訳でもなく、たまたまこのワイヤーを試聴する前に何気なく聴いていたんですが、このワイヤーに変えた途端にわたくしに電気が走りました！！すごい化学反応です。イントロ部のあの有名なストリングス・ラインが こんなに説得力があったのか！と言わせんばかりに響くのです。絶句の数秒感・・・いよいよ、歌が始まります。背中に「ゾクッ！」っときました。今までエディット・ピアフを認めつつも ここまで 凄いとは思ってもみない体験です。そして、このECHO感のすばらしさ！！MONOで充分すぎますね、この音源は。当時のおそらくリボンマイクのサウンドってすごいですね・・・改めてそう感じました。彼女の歌声に圧倒されましたよ。この DUDLO が、見事に彼女の真の凄さを描き出し尽くしました。

あらまぁ～、こんなものを聴いてしまっては、次にもっと深いソースにハマりたくなり、登場するのが、マーラーno.5「ベニスに死す」サントラ盤です。はじまりましたよ・・・うぉ～、この「流麗さ」「気品」は、今まで体験したことがない次元。見事な導入部のHARPの存在感！ゆったりと滑り込む第一からビオラ・チェロまでのメイン・ライン。その後ろのコントラバスのピチカートの輪郭とディテールたるや絶品中の絶品です。アンサンブルの根底を支えるピチカートからBOWへの刻々と変化していく奏法と音のニュアンス・・・胴鳴りのサイズ感まで楽しめます。全体のバランスやパワー、細かなディテールをわざわざ褒めるというレベルの代物ではありません。ひとつ完璧に世界が完成されております！！

そんだけ言うなら、いきなりグランジ系のロックはどうなるのか！？FOO FIGHTERSの登場です。ニルヴァーナ以降直系のアメリカン・グランジ・ロックの代表として頂点にまで登り詰めた彼らですが、私はどちらかというと好きな方のバンドです。んで、曲は「The Pritender」を聴いてみましょう！！おっと、これは、イントロの335系のアルペジオの太さとシャープさに魅了されつつ登場するスネアの物凄さにビビりました。Gretch社の底力といいましょうか、スネアの胴鳴りとスナッピーの張り具合、ショットのシャープなストロークがビンビンに聞こえまくりです。びっくりしたなあもう！まあこのワイヤーでないとわからなかったこのバンドのドラマー（テイラー・ホーキンス）の上手いこと上手いこと・・・さすがに、中心人物でフロントを務めるデイブグロールが元ニルヴァーナの名ドラマーだっただけのことはあり、その彼のチョイスしたドラマーは最上級というしかないでしょうね。でも、このワイヤー、Gretch社のキットの胴鳴りをここまで表現するかってほどエアー感満載のサウンドです。ロックを聴くとしても、とてつもないセパレーションとパワー、アタック感・・いや、これは、何か書いている文章がヘンになりそうなほどの勢いある音です！情報量のめくるめく嵐が吹いている様です！！！

結論！最高峰のワイヤーとしてご紹介いたします。何はなくてもこれでしょう！！ さっそく、今から我がスタジオ・システムの随所に埋め込まれていくことになります！！ つまり、宝物ですので、あまり長期の出品はしないつもりです。
できるだけ お早めにどうぞ。