笹島喜平（ささじま きへい、1906年4月22日 1993年5月31日）は、日本の版画家であり、特に「拓刷り（たくずり）」と呼ばれる独自の木版画技法で知られています。

略歴 出生地：栃木県芳賀郡益子町
学歴：1927年、東京府立青山師範学校（現・東京学芸大学）を卒業
教職歴：卒業後、教員として勤務しながら油彩画や書道を学ぶ
版画との出会い：1935年、平塚運一の木版画講習会に参加し、白黒の木版画に魅了される
師事：1938年、陶芸家・濱田庄司の紹介で棟方志功に師事
転機：1940年、国画会展に初入選し、1945年に教職を辞して版画家として独立

作風と技法
笹島は、伝統的なバレンを使用せず、版木に紙を当てて上から押す「拓刷り」技法を確立しました。
この技法により、版木の彫痕が紙に凹凸として現れ、力強い表現が特徴です。
特に仏教関係の尊像や社寺を描いた作品が多く、白黒の明快な対比が際立っています。代表作には「不動明王」などがあります。

活動と評価
団体活動：1952年、棟方志功らとともに日本版画院を創立
展覧会：1957年、ユーゴスラビアでの展覧会に出品し、以後、東京ビエンナーレやサンパウロ・ビエンナーレなど国際的な展覧会に参加
個展：東京日本橋高島屋などで個展を開催
受賞歴：国画会賞や日本版画協会展での入選など

作品と遺産
笹島の作品は、栃木県立美術館や英国王立美術館など国内外の美術館に収蔵されています。
また、1995年には故郷の益子町に「笹島喜平展示館」が開館し、彼の業績を顕彰しています。

笹島喜平は、独自の技法と力強い表現で日本の版画界に多大な影響を与えた作家です。
彼の作品は、今なお多くの人々に感動を与え続けています。



額寸法★約67×54
作品寸法★約42×30


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