60年代ホンダの小排気量車の雄、CB93です。
正式にはCB125シリーズの初期型になるのですが初代CBのCB92の後継機ということもありこれ以降のCB125シリーズとは分別してCB93と呼ばれているそうです。
エンジンなどもCB125とは全く違うものが載っており、CA95？などの海外輸出モデルに使われている150ccから160ccのセンターカムチェーンのもののボアダウン版のようです。125ccでこのエンジンが使われているのはCB93とCL93だけではないでしょうか。
海外のクラシックレースではCB200などの腰上を使って200ccまでボアアップして走っている方もいるそうです。

本車体は純正のまま125ccで、特に大幅なカスタムなどは施しておりません。7年ほど前ににて手に入れましたが、前オーナーが90年代ごろにレストアされたそうです。カラーは当時の海外輸出モデルを意識した綺麗なレッドに塗り替えられています。ナイセストピープルなかわいい色でこの色が気に入って当時購入しました。アメリカホンダっぽいレッドがオシャレです。メーターは純正メーターが作りが弱いのか壊れてしまったため後期のタコメーターと一緒になっているCB125系メーターのオーバーホール品に変えています。Y部品のタコメーターギアがあれば使えるかもしれませんね。また、ハンドルが写真の通り非常に横幅が短く切り詰められた一文字ハンドルになっています。専用品なのかスポカブ系のものを流用しているのか分かりませんがCB72系の一文字を流用するとかなり長くなってしまうのでこちらの方がスパルタンで似合っていると思います。フロントビューが特に見応えがありますね。

状態についてはとりあえず自走し、走る曲がる止まるは問題なさそうです。エンジンもすぐ始動しホンダらしいレーシーな吹け上がりが心地よいですね。先日も自走し、平地でもメーター読み70キロくらいは確認しました。ただし左シリンダー側からオイル吐きか白煙があるように思われますので、腰上オーバーホールは今後必要になると思います。また、ヘッドライトが暗いのでその辺りも一度直した方が良いと思います。
生産から60年、レストアから30年近く経ち、ヴィンテージバイクとしてそれなりに年季が入っています。情熱と資金のある方でなければ難しいと思います。私も急いで売らないといけないわけではないので値段もかなり大袈裟に付けています。特別大事にしていただける方であればもちろん値段交渉などもお受けしますのでお気軽に質問欄から仰ってください。

若気の至りで当時かなり無茶をして手に入れたバイクですが私には歴史の荷が少し重かったようです。大事にしていただける方に移譲出来ることを願うばかりです。